[2019/08/08]

フィクションにおけるESTP

漫画・アニメ・ゲーム・映画・ドラマ等に登場するキャラクターについて、 16タイプそれぞれの系統・適性を考えていきたい。

ヒロインの項目の補足として、 基本的には男性主人公の相手役としてのヒロインを念頭に置いており、 いわゆる少女漫画等における主人公としてのヒロインとは異なっている。

尚、 適性は5段階評価による。

主人公

適性 : ☆☆☆  系統 : トラブルメーカー,お調子者,成長

主人公として強い適性がある方ではないだろう。

とはいえ全く適性がないというわけでもないし、 実際にESTPを主人公としている作品が存在するという点から☆3つとした。

ESTP主人公の特徴として第一に、 王道タイプではないということが言える。

一応成長系を上げてはみたが、 これは文字通りの意味合いが強い。

つまり能力や技術が磨かれていくというシンプルな意味合いである。

大抵の場合、 成長とは自分自身についてであったり、 自分以外の世間や人間関係にまつわる厳しい現実に直面することから始まる。

それらを乗り越えることがいわゆる成長という概念だと思われる。

要するに大人になるということである。

逆に言えば子供らしい夢や理想がなければ成立しないとも言え、 その点においてESTPと成長系主人公の相性は良いとは言えない。

たしかに活発で奔放なEP型の面を見ればいかにも主人公に適しているように思われるが、 そのST型の気質によって相殺、 或は主人公的キャラクター像から遠ざかることになる。

なぜなら、 地に足がついており自分の目の届く範囲の物事を追いかけ、 尚且つ対象と距離を置き冷静に物事の判断を行うといった、 創作品の主人公としてはある種成熟した側面を有するタイプだからである。

夢や理想といった実体のない朧げなものに振り回されることより、 世俗的で刹那的な楽しみに没頭する方が理に適っていると考えるタイプである。

上記のような人物像は主人公というより、 むしろ敵役や周辺の人物として登場する方がより自然といえる。

実際にもカツオ(サザエさん)やスネ夫(ドラえもん)などを筆頭に、 お調子者でありながらトラブルメーカーとして人々の記憶に残る印象的なキャラクターが多く見られる。

主人公以上に人々にインパクトを与えることも珍しくなく、 むしろサブキャラとして輝くタイプであることを示唆しているのかもしれない。

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ライバル

適性 : ☆  系統 : お調子者,ガキ大将

あまりしっくりこないというのが率直な感想であり、 実際にもこのタイプのライバルキャラは少ないのではないか。

ライバルキャラにしばしば見られる特徴として主に2点挙げられるだろう。

1つは旺盛な競争心を有していること、 もう1つが競争に打ち勝つためなら多少プロセスに難があっても良しとすることである。

改めて上記の2点を踏まえたとて、 やはりしっくりこないタイプである。

その条件に遠くもなければ近くもないといったところだろうか。

確かに比較的競争心の強いタイプではあるだろう。

しかしながら勝利に固執するタイプかと言われれば微妙な部分も大きい。

強いて言えば、 勝利の先に何らかの実益、 それも具体的なものを見据えて競争に乗り出すことはあるかもしれない。

或は競争自体に楽しみを見出す場合などもそうかもしれない。

いずれにせよそれらを踏まえて、 競争のプロセスを楽しむといった趣の方が強く、 延いてはSe優位然としたタイプである。

どんな犠牲を払ってでも勝利を手にしたいという姿勢はやはりTe優位のタイプの領分といえるだろう。

また結果を得るためのプロセスにおいて良くも悪くも奔放な面を持つESTPではあるが、 勝利への執着心という根本的な部分における動機付けにおいてさほど強いタイプでもない。

なので先に挙げた2点目の特徴に関しても特筆すべきところはないだろう。

EとTを有するタイプであるにも関わらず、 ☆1つという結果は意外でもあり、 興味深い所でもある。

とどのつまり、 そのアグレッシブさや押しの強さは他者との競争というより、 あくまでも楽しみを求めるプロセスにおける剛直さとして表現されるということだろう。

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ヒロイン

適性 : ☆☆  系統 : 男勝り,高飛車,小悪魔

端的にヒロインのイメージと遠いタイプである一方、 需要が無いかと言えばそうでもないのでこの適性度に落ち着いた。

まず第一に王道系のヒロインに適したタイプではないだろう。

か弱さ・儚さ・受身な姿勢といった要素をはじめとするステレオタイプ的なヒロイン像からは遠い。

むしろ男勝りで、 主人公をはじめとする男キャラと対等かそれ以上の態度で接しようとするじゃじゃ馬娘といった趣の方が強い。

かといって愛情表現に不器用さが見られるような、 いわゆるツンデレヒロインが多いかと言えばそうでもない。

そのあたりは自身の感情を押し殺しがちなTe優位のタイプや、 感情面に対して不器用なT主機能のタイプ、 自身の思いや表現を内に秘めがちなI型のタイプの方に軍配が上がる。

積極的で開放的な気性を持つE型であり、 尚且つコミュニケーション上手なFeを代替機能として有しているので、 感情表現や愛情表現においてとりわけ不器用さを有するタイプでもない。

それでいて恋愛に溺れがちなタイプでもなく、 またTi優位の影響で、 いずれにしろ自立的な関係性を好む。

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相棒

適性 : ☆  系統 : ???

まあお世辞にも適性があるタイプとは言いにくいだろう。

第一に相棒キャラに求められる資質に欠けている。

相棒キャラと言えば、 奔放で活動的な主人公に対して、 ストッパー役・ツッコミ役・フォロー役として補佐したり、 天才型の主人公とは対照的に陰ながら地道な努力に勤しんだりするようなキャラクター像を思い浮かべることができる。

まずもって上記のようなイメージとは対照的なタイプであり、 上記の例であればむしろ主人公キャラのイメージの方に近いタイプといえる。

また弟分・妹分として主人公に付き従うキャラであったり、 逆に年上で落ち着きがあり、 保護者や大人として主人公をフォローするタイプの相棒キャラでもないだろう。

もしグループで活動するならば、 自身を中心に据えて奔放に動きたいタイプであるし、 そもそも他者と足並みを揃えて行動することをあまり好まない側面も持っている。

要するに相棒キャラに必要不可欠な要素である、 フォロワーシップやチームワークなどに乏しいタイプといえる。

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サブキャラ

適性 : ☆☆☆  系統 : お調子者,トラブルメーカー,ガキ大将

先述したようにとりわけ主人公として強い適性がある方でもなく、 後述するラスボスに関して言えばその適性は端的に低い。

ではサブキャラとしての適性に秀でているかと言われればそうとも言い辛い。

なぜなら没個性的で集団に馴染みやすいキャラというより、 むしろ人々に強烈な印象を与えるタイプの方が多いからである。

なのでその間を取る形で☆3つという評価に収めた。

とはいえ、 主人公とラスボス、 正義と悪といったような、 言わば明確な立場を持ったキャラよりも、 サブキャラとしてある種の自由さを携えたポジションで輝くことが多いのは事実である。

その具体例が系統の項目に連なる属性のキャラクターであるが、 特に漫画やアニメで見られる戦闘狂キャラにこのタイプが多く見られる。

物語の根幹や結末に大きな影響は与えないかもしれないが、 好戦的な態度で主人公達の前に立ちはだかり、 しばしば視聴者に強烈な印象を残し人気を集めたりする。

まさしく一瞬のインパクトを追求するSe優位のタイプと相性の良い属性のキャラである。

いずれにしろ夢・理想・正義・使命などにはあまり囚われず、 比較的奔放に動くことのできるサブキャラとしての適性は低い方ではない。

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ラスボス

適性 : ☆  系統 : ライト・コミカル

その適性は端的に言って低い。

主な理由として劣等機能Niが挙げられる。

即ち果てしない夢や大志を抱き、 大抵は長期的な計画のもと、 世界全体に影響を及ぼすことを好むといった、 ステレオタイプのラスボスに必要不可欠な要素にことごとく欠けたタイプであるからだ。

ESTPはその奔放さや顔の広さから、 あたかも大きな世界観を抱いているように思われがちであるが、 その実イメージとは異なっている。

むしろそれとは真逆で、 自身の周囲の物事にしか関心を示さない場合さえある。

これは上記の通りNiが劣等機能であることも然り、 つまりは主機能Seに由来している。

それが五感で認識出来るものならばあらゆる物事に積極的且つ開放的に接しようとするが、 それらは同時に或は必然として自身が置かれた状況と直接関係のある物事・領域に収まることになる。

即ち彼が眺める世界は自身の周囲をその基本軸とした狭い世界であることが多い。

つまり世界や物語全体に影響を及ぼすことを基本条件とするラスボスの概念からは程遠いところに存在している。

そのため長い話数を跨ぐ作品ではなく、 例えば一話完結型の作品における、 ラスボスとしてはかなりライトでコミカルな部類の悪役キャラなどであればさほど違和感なく馴染むのではなかろうか。

いずれにしろラスボスという概念から遠い位置にあるタイプなので、 その適性はかなり低いと言わざるを得ないだろう。

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