[2018/12/28]
Ne(外向直観)とNi(内向直観)の違い
今回はNe(外向直観)とNi(内向直観)の違いについて考えていこうと思う。 前回同様、 まず始めに2つの機能の共通点から見ることで両者の違いを明らかにしていきたい。
NeとNiの共通点
・人や物事の本質を把握することが得意
・未来的、
俯瞰的視点を持つ
・現実が疎かになる面がある
N型の特徴がやはり両者の共通点となる。
N型は人や物事の本質的な価値を把握することが得意であり、
N型にとっての現実とは極端な話「スケルトン」のようなものであると言ってもいいかもしれない。
故にS型のように例えば顔のパーツの大きさや位置などといった細かい違いを見分けることは苦手だが、
地域や組織といった大きな枠組みから人や物事の関連性などを把握することは得意である。
また、
物事の本質に意識が向けられることによって、
目に見える価値や常識などに縛られず「可能性」を拾い上げようとするし、
可能性を追いかけるので自ずと未来的な視点を持つことになるともいえる。
しかし、
可能性と未来を求める副作用として現実がおろそかになる傾向がある。
なのでネガティブな側面としては、
他人の理解や支援を得られにくかったり、
地に足を付けられず計画倒れになったりすこともままある。
NeとNiの違い
・J/P軸
・時間軸
両者の違いは向性(E/I)と態度(J/P)による違いが基本となるが、
態度(J/P)の違いに注目した方がより理解しやすいだろう。
前項で述べたようにNeもNiも物事の可能性を重視する点は一緒だが、
可能性に対する態度が違う。
例えばその数が違う。
Neを優勢機能に持つタイプはNP型つまりP型なので可能性の数を限定しない。
Neの可能性を最大限に考慮するという性質はすなわちP型の持つ開放性に由来している。
対して、
Niを優勢機能に持つタイプはNJ型つまりJ型なので可能性は1つ或は少数に限定される。
Niの持つ確信的な洞察やビジョンはJ型の持つ決定的態度に由来しているのである。
さらに、
これらの特徴は両者が持っている時間軸の違いにも影響を与えている。
ここで言う時間軸とはNeとNiそれぞれが見据えている未来の距離感のことで、
要はどれくらいの期間を考慮に入れているのかという問題だ。
結論から言うと、
Neが長くても数年先まで、
逆にNiは数十年先まで見据えているといった違いがある。
まずNeは未来というより可能性そのものにファクターを置いてるような面がある。
そもそも未来を見据えるということはそれ相応の計画が伴うものだが、
Neは上記のような面を持つため計画性には乏しい面がある。
つまり、
可能性を限定することを嫌うので、
Neは計画とりわけ長期的な計画にそもそも向いていない。
正確には、
計画は立てるもののどちらかと言えばおおよその予測を立てて投資するような感覚に近いだろう。
期日や手順を細かく設定するような計画性には乏しい性質がある。
一方のNiは可能性を限定する傾向が強い。
つまり、
ある一定の方向性を持つということであり、
その実現において長期的な期間を費やすことも厭わない。
またそのプロセスにおいて断定的な態度を持つことがより強い計画性をもたらす一助にもなり得る。
他には、
相反する機能から見ても同様のことが言えるだろう。
ここでは特にNeに注目したい。
Neの相反する機能はSiであるが、
このSiには一定の状態が継続することを好むという性質がある。
逆に言えば、
相反するNeは一連の流れが変化していくことに重点を置いた機能であるということができる。
すなわち、
Niのように遠い先まで見通すというよりも、
現状からどのような変化が起こり得るかに焦点が当てられているといったイメージである。
向性から考えた場合も、
自分の主観よりもその都度変化する外界の状態に注目しており、
それが先述した計画性の比較の話にもつながってくる。
まとめると、
その可能性が無数に拡散していくようなイメージのNe、
一筋の可能性を一途に追い求めるイメージのNiといった違いを見ることができる。