[2019/07/10]
[ENTP] 優勢機能に依存した場合
- 知覚・判断プロセス - (主機能Ne/補助機能Ti)
Neによる情報収集が最優先事項となる。
直観機能なので対象の抽象化から全体像を把握し可能性を知覚する。
外向機能でもあるため考えられ得る可能性は平等に扱われ、
柔軟型の気質によって状況に即したアイデアを採用する。
Neによって知覚した情報はTiによって意味付けが行われる。
思考機能なので情報を分析し、
因果関係から判断する。
内向機能なので、
規則や常識といった外的規範・体系の干渉を受け付けず、
主観的な立場から思考する。
ここまでがENTPにおける知覚・判断プロセスの基本となる。
- 知覚・判断プロセス - (代替機能Fe)
感情機能なので価値観や人間関係の調和に重きを置いた判断を下す。
規範型でもあるため常識や一般論といったある種の枠組みを考慮に入れる。
外向機能なので、
他者と感情をシンクロさせやすく、
その判断において共感やコンセンサスが得られることを重視する。
計画力と実現可能性
Neが優位なので非常に広い視野で世界を捉えており、
物事の具体的事実よりもアウトラインと抽象化による飛び抜けた発想力や手数の多さを重視している。
Neによって得られた着想を計画、
それも壮大な計画に昇華させるのがTiの役目であるが、
そこにリスクが生じることになる。
なぜなら前例を軽視した(劣等Si)ロジックだからである。
コンセンサスや支援を得られにくい
主機能Ne-劣等機能Siにより、
実現可能性を軽視したアイデアを採用し、
Tiによってそれを実現しようと考えることにおいて半ば必然的に問題が生じる。
Tiによって論理に秀でている反面、
倫理や道徳の面が疎かになる傾向があるからだ。
E型とNeの気質から、
積極的に外に働きかけ、
大きな変化を起こしたいと考えているにも関わらず、
上記が原因となって人々の疑問や反感を買ってしまう。
ただでさえ実現性に不安がある案を採用することに加え、
他者の支援を得られにくいという不利な要素が重なることがこのタイプに付きまとう問題であり普遍的なテーマとなる。
場合によっては口だけ達者で実行が伴わない人間であるといったような悪評を買うことにつながってしまう。
駒ではなく人間を動かすということ
ENTPにしてみれば単に可能性と論理に従った正当な判断といったところであるが、
実際に物事を成すのは人間であるということに留意する必要があるということだろう。
NT型は皆そうだが、
他者を切り離して俯瞰から世界を眺めることを好むため、
どうしても人間性を軽視してしまう傾向がある。
ENTJやINTJもそうだが、
とりわけENTPはそうしたことを意識する必要があるかもしれない。
Teを優位に持つ上記2タイプと異なり、
組織性や既存の合理性に乏しいため、
計画の実行に着手すること自体に難を抱えがちだからである。
~ まとめ ~
外向知覚主機能のタイプにとって外界の情報が限定されることは望ましくないことである。
特にNeを主機能に持つENTPにとってはその解釈を含めて情報の幅の広さに力点を置いている。
しかしながらその補助がTiに偏ることによって他者の理解を得られなかったり、
そのことによって肯定的なフィードバックの機会を逃すことにつながる。
このことは幅広い情報収集を求めるENTPにとっては非常に皮肉なことである。
情報は可能性だけではなく人間によって引き出されるということに気づく必要があるということだろう。