[2019/07/29]
[ENTJ] 主機能、主機能と代替機能に依存した場合
ENTJにおけるNiの役割
Teによる判断をより個別ケースに落とし込んで検証する役割を持っている。
外向判断主機能のタイプの資質より、
他のグループ(EP型・IJ型・IP型)に比べ、
速やかな判断とアウトプットを行おうとする。
思考機能なので対象を客体化して捉え、
事実を整理・分析し因果関係からその判断を行う。
外向機能でもあるためその論理は客体に根拠・由来する。
つまり規則・体系・序列といった一定のフレームワークを当て嵌めることで客観的且つ明確な判断を可能にする。
このように自分自身を始め、
人がどのような方法で何をすべきなのかといった事柄を自ずから理解することになり、
従って先述したように速やかな判断と行動を取ることを良しとする。
強く明確な目的意識の下、
計画性と効率性をもってそれを達成しようとする。
結果に対する非常にシビアな目を持ち合わせていることもあって、
それを達成するためにストイックな姿勢を貫く。
よってENTJにおけるNiの役割とは、
大局的な視座を持つことによって、
その目的及びプロセスを絞り込むことにある。
知覚機能として情報収集に関わり、
直観機能なので対象のアウトライン・全体像・本質を把握しようとする。
しかしながら内向型の直観機能でもあるため、
そのプロセスにおいて主観的なフィルターを通すことになる。
即ち無意識の内に蓄積された情報の統合、
それによって導き出される理論や法則によって現実を理解する。
広い視野の下、
複雑に絡み合った事象を捉えており、
物事に対する見通しやイメージが洗練されていく。
先述した通り元来より強い目的意識やストイックさを持ったタイプであり、
その外向型の資質により外界における問題解決に精力的にエネルギーを注ごうとする。
そのエネルギーを戦略的且つ有意義に運用するための現状認識としてNiがその役目をはたしている。
Teに依存した場合
ENTJの主な特性である、
事に当たる際の計画性・効率性・合理性等の全てにおいて、
長期性や安定性を欠いてしまう。
これはNiの特性が生かされないことによって引き起こされる問題といえる。
大局観から導き出される見通しや戦略性に乏しくなり、
場当たり的で確実性に乏しい言動が増える。
N iの特性が生かされない一方、
物事の詳細を正確に捉えることが苦手なN型の性向は強調されてしまう。
そういったところからも上記のような影響が生じるといえる。
また人間関係を始め全般的に、
露骨で傲慢な態度や言動が目立つようになる。
Siを有するESTJと異なり、
権威や前例を軽視する傾向があるため、
合理的でシステマチックな判断が上記のように極端な形で表れてしまう。
主機能Teを共通するESTJも同様の傾向があるが、
ENTJの方が性急な判断をよりストレートに表現する。
ESTJとは異なり、
手順に基づく優等生的資質を持たないため、
その性急さが浮き彫りになりやすい。
要するに判断・態度・言動のあらゆる面において遠慮や我慢が効かなくなる。
TeとSeに依存した場合
表面的なステイタスや実益を追い求め、
それを誇示することに熱を上げてしまう。
主な原因の一つとして、
TeとSeが有する性質の共通点による影響が挙げられる。
即ち客観的事実を重視する性向による相乗効果によって、
物事の表層的な部分にその価値観が偏ってしまう。
加えて主機能Teがそのエネルギーの動力源であるため、
大抵は己の有能さや権力を外に向けて強く主張することに終始しがちである。
もう一つの原因としては、
Teの性急な判断とSeの刹那的な適応力による相互作用が挙げられる。
とにかく目先の物事に意識が傾き、
長期的な視点が乏しい状態にあるため、
誰の目にも明らかな価値基準がそのその行動原理を支配する。
上記はこのタイプの結果至上主義的な資質に依る所が大きい。
一方本来の持ち味である戦略性やチャレンジ精神が欠けてしまう。
これはSeが前面に表れることによって、
優勢機能であるNiの特性が影を潜めることによる影響である。
そもそもENTJにとってのSeとは代替機能であるため上手く働かせることは容易ではない。
やはり優勢機能であるNiを基本とした認知スタイルを取りながら、
その上でSeを考慮に入れるようなバランス感覚が適当であるといえる。