[2019/07/31]

[ENFJ] 主機能、主機能と代替機能に依存した場合

ENFJにおけるNiの役割

Feによる判断をより個別ケースに落とし込んで検証する役割を持っている。
 外向判断主機能のタイプの資質より、 他のグループ(EP型・IJ型・IP型)に比べ、 速やかな判断とアウトプットを行おうとする。
 感情機能なので世界を主体化して捉え、 価値観や人間関係の調和に基づいて判断を行う。 外向機能でもあるためその判断は客体に根拠・由来する。
 この場合の客体とは、 相手の感情・場の雰囲気・グループの意見などのことである。 世界を主体化して捉える感情型の性質と、 客体による判断に由来する外向判断型の性質が合わさることで、 人間同士のつながりや一体感といったものに重きを置いている。
 共感力に富んでおり、 自身から積極的に人にアプローチを行うコミュニケーションの名手である。
 要するに人間関係自体に価値を置いており、 それを主軸とした判断体系を持っているのがENFJというタイプといえる。
 よってENFJにおけるNiの役割とは、 俯瞰的視座から世界を見渡し洞察を得て、 それを人間関係に還元するための重要な手掛かりとしての役割がある。
 知覚機能として情報収集に関わり、 直観機能なので対象のアウトライン・全体像・本質を把握しようとする。
 しかしながら内向型の直観機能でもあるため、 そのプロセスにおいて主観的なフィルターを通すことになる。 即ち無意識の内に蓄積された情報の統合、 それによって導き出される理論や法則によって現実を理解する。
 広い視野の下、 複雑に絡み合った事象を捉えており、 物事に対する見通しやイメージが洗練されていく。
 このNiが、 人の可能性を否定しない懐の深さや優しさ、 その一方では問題の根本的な部分にメスを入れるようなシビアさをENFJにもたらしている。
 心理機能的に言えば、 Niによって広い視野で全体を見渡すことで、 自分が誰にどのようなアプローチを取るべきなのか、 Feによる判断の優先順位や合理性の観点を促すような役目を果たしている。

Feに依存した場合

ENFJの特長であるコミュニケーション力が磨かれないという問題が生じる。 なぜならば知覚機能を疎かにするということは、 情報を疎かにする態度であるからである。
 本来であれば情報を蓄積し、 そこから法則や洞察を得ている。 言わば独自に培われたアプローチがNiを上手く使用している時のこのタイプの特長である。
 E型全般がそうだが、 インプットを意識してこそアウトプットのためのフィードバックが成立し、 即ち好ましいサイクルが成立する。
 また、 他者の問題をまるで自分自身の問題のように抱え込んでしまうことがある。
 Niによる特長が影を潜めているとはいえ、 N型の性向はそのまま存在している。 つまり視野の広さや洞察の深さの分だけ、 自他共にあらゆる問題を広く深く抱え込んでしまう。
 逆に言えば事実や実現可能性を軽視する性向による影響を露骨に受けてしまうともいえる。

FeとSeに依存した場合

忙しなく活動することによって心身共に疲弊してしまう恐れがある。
 知覚機能をSeに依存することで、 その意識とエネルギーが目の前の現実に向けられる。 代替機能でもあるため上手くコントロールすることも困難であり、 結局は上記のようなネガティブな結果に終始してしまう。
 また物事をとことん追求してしまうJ型の性向も加わることで上記の傾向に拍車を掛けることになる。
 一方、 人間関係においては矛盾と葛藤を繰り返す状態に陥ってしまう。 ESFJ同様、 人間関係それ自体に重きを置いたタイプで、 とりわけ調和が保たれていることを好んでいる。
 その資質とSeの相乗効果によって、 その場その場の人間関係や事態を丸く収めることに注力することになる。
 Tiを劣等機能として有していることで、 元来より言動の整合性に対する意識が疎かになりがちであるが、 上記の場合はその性向がより強調されてしまう。 無論ネガティブな方向へである。
 つまり表面上だけを取り繕うような対応に追われ、 実際にはその言動に矛盾が生じているといったことが頻発する。 いわゆる彼方立てれば此方が立たぬという諺のそれである。
 この劣等機能Tiの負の影響が強調されるという現象は、 先述した多動的活動においても同様のことがいえる。
 調和を目指すあまり、 かえってそこに矛盾が生じてしまうのは、 やはり優勢機能を疎かにすることの弊害といえる。


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