[2018/12/26]

JとPの違いがなぜ重要か

人間関係においてJ/P軸が最も重要であることはよく言われていることだろう。 今回はJ/P軸と8機能との関係性に注目しながら解説を進めていこうと思う。 今回の記事を要約すると、 J型なのかP型なのかが分かった段階で優勢機能も自動的に限定され、 故にJ/P軸が人間関係に最も影響を与える要素となるという話だ。

J/P軸が分かるとどうなるのか?

冒頭でも述べたが、 J/P軸が分かった段階で主機能と補助機能の組み合わせ方が限定される。 具体的には、 J型だと外向判断機能(Te/Fe)と内向知覚機能(Si/Ni)の中で優勢機能が決まる。 P型だと外向知覚機能(Se/Ne)と内向判断機能(Ti/Fe)の中で優勢機能が決まる。

J型とP型の特徴

ここでJ型とP型についてそれぞれの大まかな特徴を紹介したい。

[J型] 決定 / 固定 / 期限 / 計画 / 体系

[P型] 保留 / 柔軟 / 状況 / 対応 / 流動

J型は外向判断機能を優先的に使うので、 外部の物事に対して何らかの決断を下すことを重視する。 対するP型は外向知覚機能を優先的に使うため、 状況に応じて柔軟に対処することを重視する。

J/P軸と8機能

J/P軸に焦点を当てながら各機能について解説したい。

  < J型の優勢機能 >

 - Te -
その判断において「優先順位と効率性」がキーワードとなる。 J型は計画的に物事を進めていくことを好むため、 そのプロセスにおいて手段は限定される。 思考機能においては効率性が重視され、 故に物事に優先順位を付ける必要が出てくるというわけである。 なのでTJ型(Te優勢)はすべきことをテキパキと片付ける、 いわゆる仕事ができる人が多い。

 - Fe -
その判断において「人間関係」がキーワードとなる。 4つの外向機能において人間そのものに焦点が当てられているのがこのFeであろう。 感情機能なので人の価値観を重んじるが、 J型なので属するコミュニティの枠組みを考慮した判断が主となる。 つまり自身が属する集団内において好ましいとされることがそのまま判断に影響する。 なのでFJ型はどんな場所においても協調的で親切心にあふれる面倒見の良い人が多い。

 - Si -
S型は現実を見据える地に足のついたタイプである。 特にSiはその現実が一定の範囲内で展開されることを好む。 故に既存のやり方や習慣といったものを重視する保守的な人物とされる。 逆に言えば、 突発的な出来事に対応することは苦手であり、 自ら状況を変えることを嫌う傾向にもある。 しかしながら、 何事においても急な環境の変化にさらされることの方が少なく、 実際にはその正確さや几帳面さを買われて信頼されていることが多い。

 - Ni -
N型なので物事の本質や未来に目を向けている。 J型なので確信的な洞察を得ることで、 自ら計画を立ち上げ先頭に立つことを好む。 壮大なプロジェクトを立てる一方、 目先や身の回りの細々した物事はおろそかになる傾向がある。 しかしながら、 その自律性と確信的な態度により、 往々にして優れたチームリーダーとして周囲を導いていく。


  < P型の優勢機能 >

 - Se -
その状況に対する「行動力」がキーワードとなる。 P型は時々刻々と変化する状況に上手く対応することに重きをおく。 S型なので目の前の現実に意識を集中させる。 自分の置かれてる環境がどんな状態にあるのかその詳細まで把握することを得意とする。 一方で、 その行動が未来に及ぼす影響を考慮することは苦手としており、 良くも悪くも行動先行型で計画性には欠けている。 しかしながら、 予定外の状況にさらされても臨機応変に対応することができ、 結局は自らが引き起こした失敗をも糧としながら前進していけるタイプでもある。

 - Ne -
その状況に対する「対応力」がキーワードとなる。 N型は物事の本質を把握する力に恵まれているが、 P型なのでその可能性に対して開放的な態度を示す。 本質を見極めることで多角的に物事を捉えるこのタイプは、 一見複雑で困難に見える物事にも冷静かつ大胆に対応することができる。 反面、 正確かつ着実に物事を積み重ねることは苦手で、 良くも悪くも広い範囲の人や物に影響を及ぼすような事態を招きやすい。 しかしながら、 環境を改善したり新しい風を巻き起こすことで周囲に還元できるタイプでもある。

 - Ti -
T型は論理と合理性をもって物事に当たろうとする。 P型なので根拠のソースとなる情報を出来る限り集めてより優れた合理性を追求する。 故にその判断は本人の得た情報に由来するので、 そのプロセスにおいて独自性が強く他人には理解されにくいという性質がある。 同時に、 その性質がしばしばこのタイプに利己的な態度を取らせ、 周囲から孤立し物事の実現において思わぬ障害に見舞われることもある。 とはいえこのタイプの物事に対する深い理解は、 自他共にその問題解決の一助となることが多いのも事実である。

 - Fi -
F型は人の持つ価値観を重んじる。 P型なのでその価値は多様かつ自由なものとなる。 平たく言えば一人一人の感性や個性を大事にする心優しいタイプといえる。 一方で、 自分の好き嫌いなどが最重要事項なので、 客観性や社会性に欠ける面がある。 しかしながら、 その純粋さは人に感動すら与えることもあり、 恵まれた感性は豊かな人間性を呼び起こすきっかけとなる。

JとPの違いがどのように人間関係に影響を及ぼすのか

以上により、 J型とP型の持つ性質の違いや使用する機能についてそのおおよそを理解することができた。 では具体的に人間関係のどのような場面で影響を及ぼすのか考えていきたい。 まず、 J型とP型という視点で考えた場合はどうだろうか。 この場合、 状況が不確かであるほど双方の間でずれが生じることになる。 なぜなら状況に応じて臨機応変に対応をするために選択肢を残し決定を先送りにするP型に対して、 確立された方法を信頼し決定を促すJ型がフラストレーションを溜めることになるからだ。 無論逆もしかりである。 J/P軸とは意思決定の結論でありすなわち態度である。 よって最も表面化しやすい部分がJ/P軸であり、 それ故に人間関係についてより直接的な影響を及ぼすと考えられる。
 一方で、 表面化しにくいプロセス面においても影響を及ぼしている。 例えば、 ESTJとENTPの場合どうなるのだろうか。 まず、 ESTJはSiを知覚機能に持っているので物事に当たる際は前例やマニュアルに従おうとする。 Siから参照した情報を元にTeで最も効率的な判断を下す。 一方のENTPはNeが知覚機能なので様々な種類の情報を拾い上げる。 Neで得た情報を元にTiの独自のロジックで対応する。 この場合、 ESTJはENTPの判断のプロセスの不確かさや不明瞭さに疑問を抱き、 ENTPはESTJの判断のプロセスの視野の狭さに疑問を抱く。 これは、 一方が限定的な知覚とそれによる確定的な方法を取ること、 もう一方が広範な知覚を元に独特な方法を取るといった違いが引き起こす問題である。
 以上のように、 J/P軸の違いがそのタイプ同士における言動のプロセスとその結果まで様々な影響を及ぼしていることがわかる。


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