[2018/12/24]
ISTPの性格 [Ti-Se-Ni-Fe]
主機能Tiは物事を独自に思考し判断する機能である。
思考機能なので客観性・論理性を重視する。
一方、
内向機能なので主観的な側面も同時に持っている。
このように一見矛盾した要素を併せ持ったTiであるが、
Tiの持つ主観性と客観性とはどういった性質のものなのだろうか。
Tiは規則や常識といった外的な枠組みの干渉を受け付けずに自律的に判断する機能で、
この点において主観的であるといえる。
では客観性はどこにあるのかといえば、
取り扱う情報にあるといえる。
Tiを優勢機能に持つタイプは外向知覚機能(Se・Ne)を優勢知覚機能として持っており、
情報の外面的な部分に焦点を当てているという点において客観性を有するというわけである。
ISTPの持つ客観性は補助機能Seによって根拠づけられている。
Seは対象に関する情報において五感で把握できる部分に重きを置く知覚機能である。
外向機能なので「主観」を交えず対象のありのままを知覚する。
加えて柔軟型の機能としての側面もあり、
人や物事の状態・状況の変化をよく把握し上手く対応する。
まとめると、
主機能Tiによって対象から距離を置き、
論理的な判断を心がける。
とりわけ思考の根拠となるのは補助機能Seであり、
客観的事実や目の前の状況を把握することに重きを置く。
このことから、
冷静かつ大胆な実務家であり、
特に緊急事態やアクシデントに対する処理能力に長けている。
長期的・俯瞰的視点
このように実務に優れた面を持つISTPだが、
長期的・俯瞰的視点をもって将来に起こるべき問題に対処することは苦手としてしている。
たしかにISTPは優れた実務家ではあるが、
それはSeによって目の前の現実に意識を集中させているから成せることであり、
計画性や抽象的な観点には欠けている。
それは補助機能Seと対をなす代替機能Niの範疇であるからだ。
Niは五感以外の情報、
例えばイメージやビジョンを知覚する機能であるが、
ISTPの場合Seによる具体的な経験などから未来を予測することになる。
これはあくまでもSeが優勢機能であるからであり、
NJ型のように直観に優れているわけではないからである。
とはいえ、
目の前の現実だけでなく未来の問題も併せてコントロールすることは、
自律性を重んじるISTPにとって課せられた重要な課題の1つであるといえる。