[2019/09/01]
直観と思考の違い【相関関係と因果関係】
【相関関係と因果関係】日常会話では使わないものの、
どこかで聞いたことのあるような言葉といった所だろうか。
今回はこの相関関係と因果関係の特徴と違いが、
そのままMBTIにおける直観と思考のそれに該当するという話となる。
相関関係とは
相関関係とは、
2つのものの関わり合いにおいて、
一方が変化すればもう一方も変化する関係のことを言う。
数学においては、
一方が増加した場合、
もう一方が増加又は減少する関係のことを言う。
互いに影響を及ぼし合うという点がポイントといえる。
ここで統計上の関係性を例に出して解説したい。
例えばある期間内において、
気温の高い日にアイスクリームの売上が良いといった傾向があったとする。
この例がまさしく相関関係にあるということができる。
一方そこに因果関係は発生していないこともいえる。
なぜならば、
気温が高くなればアイスクリームの売れ行きが良くなるわけではないからだ。
味や他の商品など原因となり得る要素が数多く存在し、
上記の関係性からだけではそれを特定することはできない。
逆に、
アイスクリームの売上が増えたからといって気温が高くなるわけでもない。
つまり上記の例においては、
因果関係ではなく相関関係が発生しているということになる。
因果関係とは
因果関係とは、
2つ以上のものの間において、
一方が原因でもう一方が結果であるという関係のことを言う。
相関関係のように互いに影響を及ぼし合うわけではなく、
A ➡ B のように一方向の流が発生している。
例えば部屋の温度を通常よりも暑くした時に、
アイスクリームが通常よりも早く溶けたとする。
この場合両者の間に因果関係が発生している。
なぜならば、
気温が上がれば固体から液体に変化する早さは増加するからである。
逆にアイスクリームが通常よりも早く溶けたからといって、
部屋が暑くなるかといえばそうではない。
例えばアイスクリームに対して団扇で風を扇げば早く溶けるが、
室温が上がるわけではないからだ。
あくまでも一方が原因で、
もう一方が結果という関係性にある。
相関関係と因果関係の違い
以上より、 相関関係には傾向や関連性が、 因果関係には原因と結果の組合せが各々で成り立っており、 それが即ち両者の違いとなっている。
相関関係と直観
相関関係をMBTIにおける直観に置き換えて考えることができる。
2つの概念は共に「傾向・関連性」という点で類似しているからである。
先述した気温と売上の例において理屈や感情といったような判断は含まれていない。
そこにあるのは両者の関係性に気づいたこと、
即ち知覚である。
言わばパターン認識のようなものであり、
MBTIで言えば直観機能が働いているということになる。
但し暑い日に冷たい飲食物の売れ行きが良くなるという認識は比較的世間一般に広く浸透しており、
敢えて言えばやや初歩的な直観と言えるかもしれない。
とはいえ重要なのはあくまでもパターンに気が付いただけで、
そこに理屈や感情は発生していないという点であり、
それこそが相関関係との本質的な共通点といえる。
因果関係と思考
一方、
因果関係についてはMBTIにおける思考に置き換えて考えることができる。
なぜならば思考とは、
集めた情報を分析し因果関係により判断することで結論を導き出す機能だからである。
先述の室温と状態変化の例において重要なのは、
温度変化と状態変化という事実ではなく、
そこから因果関係という結論を導き出すことである。
MBTIに置き換えれば、
知覚した情報を客観性をもって判断するかということを意味しており、
即ち思考による判断そのものといえる。