[2019/01/13]
ISFJとINFJの違い
今回はISFJとINFJの違いについて考えていきたい。 ISTJ-INTJの場合と同様に絶対数の差によって比較できる機会こそ少ないが、 見分けるのは比較的容易であると思われる。
利他主義で人間関係を大事にする
タイトル通りの共通点を持つISFJとINFJであるが、 ISFJとINFJ特有の共通点かと言われれば微妙である。 正直なところFJ型全般の特徴ではあるだろう。 両者は主機能が内向知覚機能という点で共通しているものの、 実のところその部分からはあまり共通点が生じていない。 それほどまでに両者の実態は異なっている。 詳しくは後述するが、 前回のISTJ-INTJと同様にSiとNiの違いがあまりに大きいためである。
典型的フォロワータイプのISFJ
主機能がSiであるため規則や上下関係といったものを遵守する。
一方で、
補助機能Feによって人と積極的にコミュニケーションを取ろうとする。
そのため、
ISFJ自身は望んでいないにも関わらず人目に付く重要な仕事を任せられたりすることもままある。
しかし、
I型であるため座の中心で大勢を仕切ることは苦手としている。
Feは外向機能の中で最も社交的な機能ではあるものの、
人を管理することについてはイメージほど得意ではない。
これはFeがあくまでも他者を軸にして物事の判断を行うからである。
厳格な統率の下で効率的に組織化するというよりも、
互いに助け合い連帯感と結束力で勝負を持ちかけるような趣が強い。
なので、主機能Si・補助機能Fe共にリーダー性には欠けた機能であり、
むしろフォロワーとしての適性の方が極めて高いといえる。
カリスマリーダーのINFJ
主機能Niによって人や物事の本質を鋭く洞察する。
本来Niは極めて自律性が高いため他人から理解され難い面がある。
一方で、
INFJはその補助機能Feによって人の感情面に対する理解に優れた一面があり、
Feは外向機能なので誰の目にも理解されやすい形で表現される。
この2つの機能によって、
どこか不思議な印象を与えつつも聡明で優しい人物といった評価を下される。
つまり、
NiのとっつきにくさがTeで加速されるINTJやENTJと異なり、
INFJはそのFeによってその知性が他人に肯定的な印象を与えることの方が多い。
この、
自分達より優れた能力を持ちながらも、
自分たちと同じ目線に立っているというイメージが周囲からカリスマとして祭り上げられる主な理由である。
Ni-Tiなので本来はかなり他人の理解が及びにくいようなディープな内面の持ち主であるのだが、
Feによって心理面に訴えかけることで周囲の支持を得やすいといった所がINFJの大きな特徴の一つといえる。
意識・視座など何もかもが異なる
無論、
タイプとしての優劣の話ではなくて、
ISFJとINFJとでは意識や視座がことごとく異なっている。
それ程までにSiとNiが遠いところにある。
ISFJはSiなので地に足を着けた所から人や物事を眺めている。
その目線のままFeによって周囲と連帯したり権威者に従おうとする。
すなわち意識や視座の高さは周囲と同じ程度に保たれている。
一方、
INFJはNiによる人並み以上に恵まれた知性を確信しており、
それを基に人々に示唆を与えようとする。
なので、
必然的に高い目線から人や物事を捉えている部分がある。
Siは自分以外の価値、
例えば権威や規則などに従う性質があるが、
Niにとって自身の直観こそが従うべき唯一にして絶対的な価値を持つものである。
ISFJとINFJは双方とも補助機能Feによる親しみやすさという点で対外的には似た部分があるものの、
その内面は周囲のイメージよりも遥に乖離したものであるといっていいだろう。