[2019/01/21]
ENFPとENFJの違い
今回はENFPとENFJの違いについて考えていきたい。 今回の2タイプは単純に出会うことが少ないため､ 両者の違いについて把握できていない面があると思われる。 抽象的な面を多分に持つNF型同士であるが､ 改めて言語化することで理解を深めていきたい。
好奇心旺盛で自由を愛する ENFP
ENFPの主機能Neは物事の可能性を最大限に考慮する外向知覚機能である。 そのため人であれ物であれ出来る限り先入観を持たずに接しようとする。 補助機能のFiは好き嫌いや感性など個人的価値観に基づいて物事を判断する機能となっている。 この2機能の組み合わせより､ ENFPは何よりも自由を愛する好奇心旺盛なタイプである。 主機能を共通するENTPとは､ 補助機能Fiの影響で人間性すなわち価値観の自由を重んじる点で異なっている。
理想主義な教師 ENFJ
Feを主機能に持つENFJは人一倍コミュニケーションを得意とする。 補助機能にNiを持ってるため可能性を重視し､ より人の内面的な部分に焦点を当てる。 よってENFJは相手がどんな人物であろうと､ お互いに話し合うことで理解しあうことができると考える理想主義者の側面がある。 しかもEJ型なので自ら積極的に人に関わり皆をより良い方向に導こうとする姿はさながら教師のようである。
コミュニケーションの価値観
Feであるか否かといった点がENFPとENFJの違いについて大きく影響を及ぼしている。
例えばENFPもENFJも人の意見や価値観を重んじるといった特徴があるが､
両者の間でその性質の違いが見られる。
ENFPはFiを使うため個人の価値観を独立したものとして捉えている。
要するに自分の意見も他人の意見も同様に尊重する。
対して､
ENFJはFeが主機能であるため人の価値観というものは容易に共有できるものであると考える。
世間一般で良しとされる価値観を根拠に他人を説得しようとする。
可能性を信じるNiが主機能Feと組み合わさることによって性善説的で寛容な部分があるのは確かであるが､
価値観という点では例外を認めない断定的な側面がある。
また､
両タイプとも自信に満ちたイメージとは裏腹に他者の批判に脆い一面があるが､
ここにも上記のような違いが見られる。
すなわち他者から批判を受けた際に､
ENFPは自身の価値観(Fi)が否定されたと捉えるのに対して､
ENFJは他者の意見に強く左右されるため(Fe)､
合理的な批判を他者のニーズを満たせていない自身を否定する意見として捉える。
これは､
価値観の根拠が内部に由来しているのか外部に由来しているのかの違いといえる。
他には､
リーダーシップの取り方にも両タイプの違いが表れる。
ENFPが自身の理念に賛同する同志を募るタイプのリーダーであるとするならば､
ENFJは異なる意見を持つ者たちを一つの方向に進むべく説得してまとめ上げるタイプのリーダーとなる。
これはFeとFiの違いだけでなくNeの影響も働いている。
ENFPは主機能Neによって可能性に対して開放的であるため､
集団をまとめるためには価値観の部分(Fi)で強く認め合う必要性がある。
これは世間で広く共有されている価値観を前提(Fe)としつつ､
Niによって人々の本質的なニーズを鋭く理解し説得することでリードするENFJとは対照的なアプローチである。
ENFPとENFJの場合はP型とJ型の違いが両者の､
特にコミュニケーションにおける価値観の違いとして強く影響を与えているといっていいだろう。