[2019/02/02]
ENFJとINFPの違い
今回はENFJとINFPの違いについて考えていきたい。
行動様式
Feを主機能に持つENFJはESFJと並ぶコミュニケーションの名手である。
補助機能がNiなので洞察力に恵まれており、
しばしばカリスマ的なリーダーとして扱われる。
INFJと同様に周囲や世間がより良くなるように尽力しようとする。
しかし、
主機能にFeがあるため基本的に長期的ビジョン(Ni)よりも周囲の環境や現在の関心事の方を優先させる傾向にある。
主機能がFeであることは他者のマネジメントが得意な一方で、
自分自身のマネジメントが不得意であることを表している。
加えて、
寛容で理想主義的な価値観を持つものの、
EJ型の例に漏れず積極的に他人に干渉する。
INFPは基本的に性善説的理想主義者であるといえる。
なぜなら、
法律等の客観的基準を否定(劣等Te)しながら、
多面的な視点を持ち(Ne)、
自身の価値観や感性に従って判断する(Fi)からである。
無論、
状態によっては真逆の性悪説に振れる場合もあるが、
基本的にはそうでない場合の方が多い。
また、
Teが劣等機能なので生きる目的を決定することを不得意としている。
そのため、
常に自らの心を見つめる、
生きる意味を求めて生きるタイプといえるだろう。
人間関係
ENFJはNiによって他人の隠れた動機によく気づき、
それを的確に言葉や行動として表現することが得意(主機能Fe)である。
そのため容易に人間関係を構築することができる。
また、
主機能がFiであるINFPと異なりFeを主機能に持つため、
他人の心を読むことは得意であるが、
自分自身の心の動きを読み取ることは不得意である。
INFPはFiが主機能なのでENFJとは異なり人間関係における関心は狭く深い。
また、
Fiには社会的弱者により強くスポットライトを当てるという特徴があるため、
交流する相手は他人や世間から理解されにくい人々が多くなる傾向にある。
Fiが感情を内にため込むため、
Te主機能のESTJ・ENTJとは対照的に、
仕事等よりも愛を最も優先するロマンチストなタイプである。
また、
NP型の例に漏れず基本的に人間関係が安定しない傾向にある。
仕事
ENFJはFe主機能なので教育やセールスなど他人と接することの多い仕事には幅広い適性を持っている。
Tiを持っていることから研究職にも関心を抱くことも多いが、
実際は人間的要素が少ない自然科学よりも、
社会科学(心理学・政治学)の方に適性がある。
人助けを好み(主Fe)、
報酬も意識(代替Se)し、
科学分析に関心を寄せる(Ni-Ti)ことから医師を志すENFJは多い。
しかしながら、
現代医学はTeが優勢な分野であるため、
同じ医学の分野でも精神医学に強い適性がある。
主機能をFi、
補助機能にNeを持つINFPは、
自身が心から求める仕事を追って転職を繰り返す傾向にある。
また、
ENFPと同様に人道的・非営利的な職業を志向する場合も多い。
いずれにしろNP型の例に漏れず、
定型的なキャリアコースといったものはあまり存在しないといってよいだろう。
不健全時
ENFJが不健全な状態にある時、
被害妄想的な思考と判断により攻撃的な態度を取る(Fe-Ti)。
また、
補助機能面の影響により理想を妄信し現実逃避を行う(Ni-Se)。
INFPの場合、
過度な性善説或は性悪説を基に極端な世界観を抱く。
また、
自身の世界に引きこもり、
他者や世間の価値観に対して否定的な態度に出る(Fi-Si)。