[2019/08/24]

【MBTIと発達障害】16タイプとASD

今回は16タイプにおける、 ASD(自閉症スペクトラム)的な性質について考えていきたい。
 尚、 発達障害の中でもASDとADHDは遺伝的な要因の影響が大きいとされている。 そのためここでは発達障害と心理機能の間に直接的な因果関係はないものとして話を進めていきたい。
 即ちタイプや心理機能とASDとの間に、 どのような類似点・共通点があるのかについて考察することが今回のテーマとなる。

ASDとは

ASD(自閉症スペクトラム)とは発達障害の一種で、 物事に対する注意・関心の向け方、 読み取り方・感じ方の特異性によって、 コミュニケーションや社会性・想像力において他人と違いがみられる。

ASDの特徴まとめ

・ひとりでいることを好む

・人間関係において孤立したり、 非常に消極的であったり、 一方的過ぎるなど、 双方向の関係性を上手く構築できない

・自分の好きなことを話す時に非常に饒舌になる

・一人で黙々と作業をするのは得意な傾向にある一方、 チームで業務を行うのが不得意

・表情や話し方、 視線などから相手の気持ちを汲み取ることが出来ないなど、 いわゆる空気を読むことが不得意

・人情や機微などに疎い

・特定の物事を手順通りに行うことに強くこだわる

・融通が利かず、 臨機応変に仕事をこなすことが不得意で、 急な予定変更等を苦手とする

ASDとMBTI指標

前項の特徴と類似する側面を有するMBTI指標について。


・ひとりでいることを好む
  ➡ I・T

・人間関係において孤立したり、 非常に消極的であったり、 一方的過ぎるなど、 双方向の関係性を上手く構築できない
  ➡ I・T

・自分の好きなことを話す時に非常に饒舌になる
  ➡ I・NT

・一人で黙々と作業をするのは得意な傾向にある一方、 チームで業務を行うのが不得意
  ➡ I・T

・表情や話し方、 視線などから相手の気持ちを汲み取ることが出来ないなど、 いわゆる空気を読むことが不得意
  ➡ I・NT

・人情や機微などに疎い
  ➡ T

・特定の物事を手順通りに行うことに強くこだわる
  ➡ SJ

・融通が利かず、 臨機応変に仕事をこなすことが不得意で、 急な予定変更等を苦手とする
  ➡ J


該当した指標の数は以下のようになる。


  I ➡ 5  T ➡ 4  NT ➡ 2  J ➡ 1  SJ ➡ 1


上記の点数を基にして、 候補として挙げられるタイプはINTJ・INTP・ISTJの3つとなる。
 IT型が多分を占める一方、 SP型は1点も該当しなかったためISTPは除外されている。

ASDの特徴と類似・共通する心理機能

前項に倣い、 心理機能の面において類似する側面を有する機能を挙げたい。


・ひとりでいることを好む
  ➡ Ne・Te・Si・Ni・Ti・Fi

・人間関係において孤立したり、 非常に消極的であったり、 一方的過ぎるなど、 双方向の関係性を上手く構築できない
  ➡ Te・Ne・Si・Ni・Ti・Fi

・自分の好きなことを話す時に非常に饒舌になる
  ➡ Ne・Si・Ni・Ti・Fi

・一人で黙々と作業をするのは得意な傾向にある一方、 チームで業務を行うのが不得意
  ➡ Te・Si・Ni・Ti・Fi

・表情や話し方、 視線などから相手の気持ちを汲み取ることが出来ないなど、 いわゆる空気を読むことが不得意
  ➡ Te・Ne・Ti

・人情や機微などに疎い
  ➡ Ne・Te・Ti

・特定の物事を手順通りに行うことに強くこだわる
  ➡ Si

・融通が利かず、 臨機応変に仕事をこなすことが不得意で、 急な予定変更等を苦手とする
  ➡ Si・Ni


該当した指標の数は以下のようになる。


  Si ➡ 6  Ti ➡ 6  Ne ➡ 5  Ni ➡ 5  Te ➡ 4  Fi ➡ 4


上記の点数を基にして、 候補として挙げられるタイプはISTJ・INTP・ENTP・ENFP・INTJ・ENTJ・INFPの7つとなる。
 Ne・Ti・Fiが高得点であるためNP型の全タイプが並んでいる。 特にENFPに関しては前項の結果と真逆のタイプであった。
 より具体的である心理機能で分けた方が、 却って結果が広がってしまったのが面白い。

ASD的な性質を有するタイプ

以上を踏まえ、 ASD的な性質を有するタイプとしてISTJ・INTJ・INTPの3つが選ばれた。 指標と心理機能の両項目に該当したタイプを抽出するといったシンプルな判断方法となっている。
 また上記の3タイプ程ではないものの、 その素質を有しているという点でENTP・ENTJ・INFP・ESTJを挙げたい。 こちらについても後述する。

ISTJ

比較的卒のないイメージを持つタイプであるが、 最もASD的な性質の高いタイプがこのタイプとえる。 上に羅列した特徴に軒並み該当しているが、 とりわけルーティンを好み、 変化を嫌う気質(Si)が特筆すべき所であろう。
 Teにしても、 組織的な行動が得意であるが、 細かい対応はあまり得意ではなく、 そのあたりは人由来のFeに譲る。
 上記に加えてFiもあるため、 自分のペースを乱されることをかなり嫌うタイプといえる。

INTJ

関心の対象が限定的になりがちな側面(INT)と、 変化や臨機応変な対応を不得意とする側面(IJ型)が挙げられる。
 ISTJのようにルーティンの中に居心地の良さを求めるタイプではないが、 独自のものの捉え方を重視するという点が共通している(内向知覚主機能)。 ASD的な面もさることながら、 このタイプの場合はその主機能Niによって、 元来より他者の理解を得られにくいという点も大きい。

INTP

INTJとは関心の対象が限定される部分を共通している。
 このタイプの特筆すべき点はコミュニケーションにおける問題となる。 Feを劣等機能として有すると同時にN型でもあるため、 相手の表情・所作等の微妙な変化から心の動きを感じ取ることを不得手としている。 深い思考力を有する一方、 人の言動についてはコンピュータのように0か1かで捉える部分がある(ENTPも同様の傾向を持つ)。
 また代替機能にSiがあるため、 ISTJ程ではないもののルーティンを好む側面もある。

ENTP / ENTJ / INFP / ESTJ

先述した3タイプ程ではないものの、 大なり小なりその傾向を有してるのがENTP・ENTJ・INFP・ESTJの4タイプである。
 まずENTPについて、 このタイプはそのNT型の気質に依る所が大きい。 好奇心の強さとカバーする範囲の広さを持つ一方、 関心の有無が極端になりがちな面も有している。
 加えて人情の機微に疎い面も持っているため、 イメージに反してコミュニケーション面で問題が発生することがある。 物事をあまり深刻に受け取らず(Ne)、 他者と距離を置くこと(Ti)による必然ともいえる。
 ENTJについて、 ENTP同様NT型の気質もそうであるが、 主機能Teに依る所も大きい。 しばしば一方向的なコミュニケーションを取ってみたり、 人情の機微にも疎い面があるため問題が深刻化してしまう場合がある。
 ENTPと異なるのは問題が顕在化しにくいという点にある。 繊細さに欠ける反面、 有無を言わさぬロジックや結果を出力できるからである。 力業(結果・実力・権力等)で短所(コミュニケーションの粗)を塗りつぶすようなイメージになる。
 INFPについて、 F型であるものの、 自身の殻に閉じこもる気質(Fi-Si)を有しており、 Neにしても場合によってはコミュニケーションのずれを誘発させる要素になり得る。 人情の機微など内面的なことよりも、 社会性など対外的な部分でハンデを抱えているタイプともいえる。
 ESTJについて、 コミュニケーションの問題とそれが顕在化しにくいという点でENTJと共通する。 情緒的な面で問題を抱えがちなENTJと比べて、 頑固さや融通の利かなさという点で問題が生じるのが特徴的である。


category:MBTI

管理人:tosh
問合せ:mbtitosh@yahoo.co.jp

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